根強く続く植民地支配正当化論
先の2018年10月30日に韓国大法院(最高裁)が、新日鉄住金に対し、元徴用工四名に四億ウォンの損害賠償支払いを命じる判決を下しました。
これを受け、『WiLL』『Hanada』『正論』といった保守系オピニオン雑誌は普段以上に反韓記事一色です。
これら反韓記事の問題点は、日韓関係の改善を目指した建設的な議論なのではなく、「日韓断交」など極論を唱え煽情しているだけであること。つまり、鬱憤のたまったネトウヨ向けの、国内消費用コンテンツでしかない点です。
そんな国内消費用コンテンツの典型的記事がありましたので紹介します。その名も、松木國俊×但馬オサム「半島が一番輝いたのは日本統治時代」(『WiLL』2019.1)です。
願望と現実の区別がついていない
この対談「半島が一番輝いたのは日本統治時代」は、半島問題の専門家(?)である松木國俊氏と、『こんなに明るかった朝鮮支配』というタイトルからしてお察しの本を刊行した但馬オサム氏との間で交わされます。
出だしからスピード感。
松木 ……これでは徴用工問題ばかりか、統治時代のあらゆる不都合な出来事が訴訟の対象となるでしょう。日韓は実質的に断交となり、韓国は自滅するしかありません。日本側にもある程度被害は出るでしょう。
それを避けるには日韓両国民が「朝鮮統治時代」の真の姿を知る必要がありますね。
「断交」とか「韓国は自滅する」とかネトウヨが好きそうなキーワードが頻出しますが、20年以上前から同じことを言っているのに、一向に断交も自滅も起きていない事実を鑑みるべきでしょう。
そして「日韓両国民が「朝鮮統治時代」の真の姿を知る必要があります」という上から目線の発言。本当に一方的な見解です。韓国側も、同じく日本に対して真の姿を知る必要があると思っているでしょう。論壇というレベルでは、日韓共に同レベルのことを言い合っているだけなんです。
つまり「韓国は自滅する」とか「真の姿を知る必要がある」というのは、現実的な客観的事実を提示しようとしているのではなく、この記事を読むネトウヨ読者の願望を代弁しているに過ぎないということです。
「半島が一番輝いたのは日本統治時代」
そんな両者が主張する「朝鮮統治時代」の真の姿というものも、現実の有り様を全く反映していません。
但馬 ……日韓併合時代というのは、日本という押し込み強盗がそのまま居直って家を乗っ取ったの状況……これ自体が嘘っぱち
しかし、容疑者(日本側)が「強盗ではなかった」と幾ら強弁しても、原告側(韓国側)が「強盗だった」と主張している以上、このような容疑者(日本側)の居直り的発言は逆効果というものです。
たとえば強盗裁判のテレビニュースが流れていて、容疑者が「あれは押し込み強盗じゃない。俺がその家にいた時は、みんな幸せだと言っていた!」と弁護していたら、普通、視聴者は「うわぁ。キモ。現実が見えてねぇ」って思いますよね。それと同レベルのことを保守論壇もしているということです。
別の例を出せば、たとえば芸能人が逮捕されたら、事務所など関係各位は普通「世間を騒がせて申し訳ありません」と言いますよね? ここで「不当逮捕だ!」なんて言ったら、逆効果となり、社会の理解は得られません。普通はそこまで計算して、本心では不当だと思っていても、対外的には反省しているようにコメントするものです。それが社会常識です。
それができない保守というのは、ほんとキモい。
プロパガンダをすぐに信じてしまう幼稚な精神構造
また、この対談では、当時の新聞などに掲載された広告から半島統治の実態を探ろうとします。但馬氏は次のように述べています。
松木 『300枚のユニークな広告が語る こんなに明るかった朝鮮支配』 (ビジネス社)を読みましたけど、面白かったですね。……資料集めはどうされたんですか。
但馬 最初はネットで見つけてコツコツと。集め始めたら、これは面白いものになるぞ、とハマッてしまって。で、当時の新聞を探し出しては、広告を拾い集めたんです。
で、その広告を調べると、ファッションや美容体操の広告があったり、タイプライターの広告があったりしたので日本統治時代の半島は輝いていたとのことです。
うーん。広告主が、暗くつまらない内容の広告を出すとでもお考えなのでしょうか。どうやら、そもそも「購買意欲の沸かないような広告を掲載するわけがない」という常識すらないようです。
また政府による検閲もありましたから、日本を侵略者として非難する記事や広告が新聞(雑誌、ポスターなど)に掲載されるはずがありません。
つまり但馬氏と松木氏は、政府の検閲を受けた後の、プロパガンダ的性格を持つ媒体の記述を真に受けて「日本統治時代の半島は輝いていた」と決めつけるるという愚を犯しています。
少し調べれば誰にでも解ることですが、日本統治時代の半島が輝いていなかったことを示す地下文章などはごまんとあります。
この松本・但馬両氏には、自説に不利な根拠も検証したうえで、正しい歴史を描いていただきたいと思うばかりです。加えて、この馬鹿げた対談を読んで、その内容を真に受けてしまう読者がいないことを願います。
ツッコミ所しかありません。まず強盗のたとえがおかしいです。
韓国側の主張はいわゆる“従軍慰安婦”にしろ“戦時徴用工”にしろ、意図的な混同を行い、本来個別に勘案すべき事例までぜんぶちゃんぽんにして数字を出しています。また証言内容も年代計算がめちゃくちゃで、戦後に日本軍に連れ去られたことになってしまうものまであります。他にも韓国側の主張は一貫性に乏しく公式資料や他国の調査資料とも合致しないことが多いです。このような「原告」の主張で「被告」は強盗だとニュースに流せばそれはフェイクニュースです。
そしてタイプライターの広告を「購買意欲の沸かないような広告を掲載するわけがない」「プロパガンダ的性格を持つ媒体」と決め付けているのは貴方も同じです。そして購買意欲うんぬんを言うのであれば、当時の朝鮮半島ではそれだけ意欲的な広告を出せるだけの経済的豊かさがあったこということでもあります。それが朝鮮半島全域に還元されていたかは検証する必要はあるでしょうが、少なくとも、当時同じく植民地化された他地域にそのような広告があった(しかも多数)という記録はのこっているのでしょうか?もっといえば、全部日本語か英語でもいいのにハングル交じりの広告もあるようですが他の地域で現地住民の言語を使った広告を被支配者が作成、或いは作成を許可したという話があるのですか?
ろくすっぽ調べず自分にとって都合のいい部分に食いついてふんぞり返っているようにしか見えない記事です。せめて当時の「植民地」に関する国際法と日本の朝鮮半島併合の経緯ぐらい調べてから統治時代の記事を書いてください。原告が「強盗された」からといって被告が「有罪確定」なんて裁判、いつの時代の話ですか?
儒学で凝り固められた「李氏朝鮮500年」の間の「積弊」を打ち破る「主体」が朝鮮人自身でなく、日本人が「お節介を焼いて」関わってしまった「不幸」が「日本の朝鮮総督府時代」でしょう。朝鮮人の立場からすれば、「輝いていた時代」ではなかったのは明らかでしょう。しかし、李朝500年間からの変化と変遷を朝鮮人は、もうすこし冷静に観なければいけないでしょう。「李朝時代の方がよかったのに、日本がそれをめちゃくちゃにした」ということを「歴史的事実」として、朝鮮人は本当に認知しているのでしょうか?これは「誤認」ではないでしょうか?自らの「積弊で凝り固まった社会」から目を背け自らの歴史から真摯に学ぶことを回避する「方便」として「日本帝国主義」を「糾弾」の的にしているだけでしょう。
但馬オサムって一度も韓国に言った事もない、韓国語も喋れない、韓国語読めない
エロ本上がりのインチキ文筆人じゃないですか。
取材にも行かないでネットで見つけた情報だけで構成してるから言ってる事が20年ぐらい古いんだよ。
強盗の例えは但馬が考えたんだけどエロ本ライターだったから劣情煽る文章しかかけない
ただの愛国ポルノ作家
イギリス人が植民地時代のインドは素晴らしかったと言ってるようなもんですよね
インドに鉄道引いて近代的建物も建てて、文化を与えた、だからイギリスの植民地政策は正しかったのだ的な
紅茶で有名な英国企業トワイニングのインド茶園で、昨年人種問題(植民地問題)を原因としたストライキがあって一時的にダージリンティーの生産が止まってました。何も旧植民地と揉めてるのは日本だけじゃないですし、韓国が特段酷いわけではないです。
最初にコメントされた方が書いてあるように、欧州列強の「植民地支配」と「日韓併合」の違いを理解して頂かないと話が進まない。
正しい知識のもとにどう解釈するかの議論なら生産的だが、イメージ先行のレッテル貼りは”論壇”ではなく周回遅れのプロパガンダでしかない。
違いを説明されてはいかがですか?
Government-General of Chosen の意味がわかりますか?対外的にも国内的にも総督が居るのですよ。総督って何かわかりますか?
言葉の違いだけをあげつらうのではなく実態を見ることをおすすめします。
自分たちの主張に都合のいい部分だけ引っ張って、解釈するのは結構ですが、史料批判が足りないと言わざるを得ません。
あと、辞書はせめて日本国語大事典を引いてください。最低限のマナーですよ。
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何が言いたいか分かんない。