なぜ安倍首相は、保守界隈から非難されないのか【安倍晋三はクレバーである】

保守から絶大な支持を受ける安倍首相

安倍晋三首相が保守界隈から絶大な支持を得ていることは夙に知られます。先に行われた自民党総裁選においてさえ、『正論』や『Hanada』といった保守系オピニオン雑誌すべてが安倍首相を礼賛し、対立候補の石破茂氏を徹底的に攻撃しました。

この様に保守からの絶大な支持を受け首相になった安倍晋三氏ですが、口先では改憲だのなんだの声高に叫んでいるものの、実際の政策は保守の期待をまさに裏切るものです。靖国参拝に行かない、慰安婦には謝罪する、憲法改正は進んでいない、移民政策を進めてしまうという反保守的な行動をとり続けています。

しかし奇妙なことに、このように恩を仇で返されたにもかかわらず、何故か保守界隈は安倍首相を正面から批判することはありません。不思議な現象と評価できます。このような不可解な関係を築き上げる力量こそ、安倍首相のクレバーさの現れではないかと私は考えています。

とあるパーティの席上でのこと

要約すれば、「口で言っていることと、やっていることが違う」にもかかわらず、保守界隈から絶大な支持を得ている安倍首相は、非常にクレバーであるということ、とどのつまり世渡り上手なんです。

これに関連して、一つ個人的な思い出でを語らせていただきたい。実は数年前、ある日本会議系の資金パーティに招かれた時、崇教真光の幹部の方が「安倍首相は組み手(注:崇教真光の信者)で、真光の教えが正しいと祝辞を寄せてくれたんですよ」と私に嬉しそうに機関紙と写真を見せてくれたことがありました。この崇教真光とは、新宗教団体であり、安倍首相の支持母体である日本会議の主要構成団体の一つです。その機関紙には次のように書いてあります。

今、私達は世界的な試練を迎えています。今後も困難は続いていくと思います。しかし、そういう時こそ精神世界の重要性に目を向けなければならないと思うところでございます。昨年の秋季大祭におきまして、教え主様は『物質文明から精神文明へ』というお話をされました。正にその通りで、精神の世界が栄えていけば、様々な困難も乗り越えられ、荒んだ世にならずに済むのではないかと思う次第であります

立教50周年大祭祝辞

本当に安倍首相が熱心な信者であるかのような書き様です。確かに崇教真光の幹部の方が喜ぶのも無理はないでしょう。

一貫性が無いノンポリ構造

しかしこれは安倍首相一流のリップサービスです。というのも安倍家の菩提寺は浄土宗であり、実際、安倍首相は「法然上人をたたえる会事業」の副会長もしています。安倍家の誰かの葬式がテレビ中継に流れた時がありましたが、そこは崇教真光の道場ではなく、浄土宗の寺院でした。

つまり安倍首相は、自身の支持母体である崇教真光の支持を得るために信者になっただけで、この信仰はいわば見せかけに過ぎません。実際の葬式は浄土宗の菩提寺で行い、その浄土宗の活動にも積極的に参加しているわけです。

このような振る舞いは一貫性のないノンポリ的行動とも取れますが、安倍首相はこのさじ加減がすさまじく上手です。まさにクレバーです。たとえ安倍首相が崇教真光の信者であるのに浄土宗寺院で葬式をあげてしまっていても、崇教真光はそれを批判せず、祝辞を寄せてくれたと喜んで、安倍首相を無条件に支持してしまうのです。

このような「崇教真光と安倍首相」の関係は、「保守界隈と安倍首相」の関係とパラレルであるように思えてなりません。

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