【続報】『日本国紀』、第5刷で次々と改竄【ゴールデンブック、コミソテルソ】

日本国紀改竄問題

前回、百田尚樹『日本国紀』の「仁徳天皇」「ルイス・フロイス」の両箇所を取り上げ、第5刷において「改版」の事実を伝えぬまま改竄されていることを速報しました。

今回はそれに続き、「ゴールデンブック」と「コミソテルソ」の両箇所に見られる修正の痕跡を取り上げたいと思います。

【速報】『日本国紀』、無断転載箇所を第5刷にて大幅改竄

2018.12.02

ゴールデンブック

『日本国紀』第1刷(p. 379)の「ゴールデンブック」に関する記述が第5刷でごっそり改変されています。

この第1刷にある「ユダヤ人脱出に尽力した、樋口季一郎・安江仙弘・杉原千畝の三者の名前がゴールデンブックなる記念碑に刻まれている」という記述が、これがWikipediaを中心に保守ブログなどで喧騒されてるだけのデマ情報であることは、刊行後かなり早い段階で指摘されていました。この指摘を受けての修正だと考えられますが、第一発見者であるHiroshi Matsuura氏への謝辞は『日本国紀』のどこを見ても確認されません。


【追記】なお、この箇所を改竄した結果、かえって重大なミスを犯しているという指摘が、Hiroshi Matsuura氏からありました。

【悲報】『日本国紀』、第5刷でこっそり改竄するも、かえって重大なミスを犯してしまう

2018.12.03

コミソテルソ

450ページにも不可思議な改変が有りましたので紹介します。

コミンテルンは1943年に解散していますからサンフランシスコ講和条約(1951)を邪魔するなどできないことは明白です。したがって第1刷の記述は事実錯誤でしかありません。

しかし第5刷の「旧コミンテルン一派」なとどいう珍妙な修正も甚だおかしなものです。なぜなら戦後、スターリンは、コミンテルンの後継組織のコミンフォルム(1947-1956)を結成していたからです。

したがってスターリンが講和条約を阻止するためにコミンフォルムに命じるのではなく、「旧コミンテルン一派」などという謎の組織(俗称:コミソテルソ)に指令を出すというのは、未だ事実錯誤から抜け切れていない証左でしょう。

なお、「旧コミンテルン一派」なる語は、本記事公開現在、グーグルで確認されない模様。


改竄作業はまだまだ続くと予想。

今回と前回で合計四カ所の改竄箇所を紹介しました。しかしこれら四カ所は、『日本国紀』刊行後のかなり早い段階で指摘されていたものです。それより遅れて指摘された箇所は、いまだ修正されていません。

たとえば、11月19日に指摘された、朝日新聞記事の日付錯誤は第5刷においても修正されていません(参考記事)。これは日付を「誤:2003年⇒正解:2002年」にするだけの訂正で済みますから、これが反映されていないということは、11月19日以降の指摘箇所はこれから刷を重ねる度に、改版の告知なく「改竄」されていくものと予想されます。

『日本国紀』に書かれていることはすべて事実だからだ」などと著者の百田尚樹氏が吹聴していたことは、著者自身が嘘だったと認めたわけです。著者と幻冬舎は、第1~4刷までの『日本国紀』の回収・交換・返金するなど、誠意ある対応を取るべきではないでしょうか?

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