【朗報】保守論客・八幡和郎氏、『日本国紀』を「戦後史観的」と評価、保守分断化か

『日本国紀』の反日性

既に本ブログのメインコンテンツとなってしまった百田尚樹『日本国紀』、その反日的内容から保守論客たちがどの様な書評を出すのか大変楽しみにしていました。とうとうその第一弾が発表されました。保守論客としてられる徳島文理大学教授・八幡和郎氏によって、次の三記事がこれまでに公開されています。

  1. 八幡和郎「百田尚樹「日本国紀」:意外に戦後史観的で韓国に甘い」(アゴラ, 2018.11.17)
  2. 八幡和郎「百田尚樹「万世一系否定論」のここが間違い」(アゴラ, 2018.11.18)
  3. 八幡和郎「中国・韓国との関係を「日本国紀」はどう書いたか」(アゴラ, 2018.11.18)

これらの記事が掲載される前から既に『日本国紀』の問題点が様々に指摘されていましたが、八幡和郎氏はこの問題点を比較的率直に受け止め、「意外に戦後史観的で韓国に甘い」「井沢元彦氏の「逆説の日本史」には影響されたところが大きい」と比較的冷静な判断を下しています。

批評の抜出

この様に比較的冷静な判断が全体的に目立ちますが、同じ釜の飯を食う仲の相手のためか、批判のトーンはかなり控えめでした。二つばかり気になった箇所を引用します。

監修というか助言をする立場で、私の友人たちも何人か入っており、もしかすると彼らを通じて私の唱えている見方も混ざり込んでいるのかもしれないと思う箇所もあるが、彼らの個性的な助言を百田氏が取捨選択したのだろうが、十分な議論がされなかったのではないか。その結果、首尾一貫していないところが多いのだ。

 八幡和郎「百田尚樹「日本国紀」:意外に戦後史観的で韓国に甘い」(アゴラ, 2018.11.17)

確かに本書ではチグハグな記述が目立ちましたが、その理由について大胆な予想を立てており興味深いです。監修といいつつ協力と言い換えている所以は、監修者としてクレジットされている谷田川氏が実際には監修していなかった事実を踏まえての表現でしょう。

【悲報】『日本国紀』の監修者・谷田川惣氏、百田が自分に感謝して「監修者」とクレジットしたが、協力だけで実際には監修していない。責任はあるかもしれないが、責任を取れ云々と言ってくる奴は相当レベルが低くてロクでもないクズ。自分は日本人として堂々とカッコよく生きたい、などと主張。

2018.11.16

【悲報】『日本国紀』の監修者、実は監修していなかったと告白

2018.11.14

そして万世一系の問題についても興味深い予想が確認されます。

男子男系の重要性を強調しながら、継体天皇などについては王朝交替の可能性が高いとしている。同じ人が書いたと思えない。

 八幡和郎「百田尚樹「日本国紀」:意外に戦後史観的で韓国に甘い」(アゴラ, 2018.11.17)

これに関しては、私は異なる見解を持っており、本書において一貫性があると思っています。なぜなら本書においては、①2600年という定型表現が表れず実際には「二千年近く」という曖昧な表現が用いられていること、②記紀神話の史的価値を低く見ていること、③「万世一系」は不文律に過ぎず必ずしも直接的に血統が繋がっている必要がないと考えていること、などが挙げられるからです。

いずれにせよ、保守論客が本書に対して否定的な評価を下したという事実は重要です。本書は保守を分断してしまうかもしれません。

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