『日本国紀』「名義貸し疑惑」を、空気も読まず当人に問い合わせた結果【まとめ】

疑惑の総合商社

次々とツイッター上で暴かれている百田尚樹『日本国紀』(幻冬舎, 2018)ですが、監修者の一人だと思われていた谷田川惣氏が、実際には”監修”と呼べるようなことはしてなかったと告白したことを前回報告しました(記事リンク)。

ここで私は、一つの違和感を覚えました。というのも谷田川氏は、万世一系の皇統を研究され、単著まで刊行されている研究者の一人です。しかし、監修されていないのに監修者として名を連ねていることは、いわゆる研究不正の一つ「ギフトオーサーシップ」(貢献していない者が、あたかも貢献したかのように名を連ねること)に抵触してしまうのではないか、ということです。

もちろん谷田川氏は研究者ではないと仰られる方もいるのですが、「研究者」の定義は「芸術家」や「思想家」と同じくらい定めることが困難なものです。また研究者でないにしても、いわゆる「名義貸し」ですから、読者を欺いており、社会に堂々と顔向けできるものではありません。実際、上記画像であげた方も、谷田川氏が監修者だと知り嬉しく思われていたにもかかわらず、それを裏切っているわけです。

質問とその応答

そこで空気も読まず、これが「ギフトオーサーシップ」に該当するのではないかと当人に伺いました。

それに関する返答は以下の通り。

不正の疑義について見解を求めることは悪意なのでしょうか? ご本人自身が、監修していないと告白されているのに。「それだけです」などと言って、悪びれもせず、この重大さを解っておられないようです。万世一系の皇統を主張する谷田川氏が監修しているにもかかわらず、『日本国紀』の「男系」理解には錯誤があるなど、混乱している読者が現実にいます。

またこの谷田川氏の発言を字義的に受け取れば、自身が大した貢献もしていないにもかかわらず、百田尚樹氏が勝手に泊付けのために「監修者」として謝辞に載せたとも理解できてしまうものです。そこで次のように返しました。

これに対する返信はありませんでした。谷田川氏が正式に監修を引き受けたのか、それとも引き受けてないのに勝手に百田氏が監修者にしたのか、それともお互いの利害が一致してこのような表記になったのか、結局よく解りませんでした。

なお、『超訳ニーチェの言葉』を著された白鳥晴彦氏は、本件について「監修」を引き受けた段階で、その内容にそれなりの責任が生じると述べています。

これはまさに当たり前のこと。それすらも守れず、さらに読者を欺いたのに謝罪もしないというのは、欺瞞に満ちていると言わざるを得ません。谷田川氏は「監修者」として名が挙げられている以上、それが勝手に百田氏によって書かれたものであると主張しない限り、『日本国紀』の内容について一定の責任を持つと考えることが当然でしょう。

以上の谷田川氏の発言は、『日本国紀』に様々な疑義が生じたゆえに責任逃れしようとしてしまっているように見えてしまいます。読者を裏切らない氏の誠実な対応が期待されます。

なおこの後、谷田川氏から私は勝手に左翼認定されてしまいました…。自分の敵はすべて左翼という典型的な陰謀論を突然主張されてビックリしました。

この要旨を谷田川先生にもリプライで連絡させていただきますたところ、この「名義貸し」は百田氏の主導であり、その感謝は受け取るが、内容の責任は負わないと主張されるようです。詳細は以下の記事を参照ください。

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