【日本国紀】「毎日新聞」が、コピペ問題、事実誤認、コッソリ改版を取り上げる。

毎日新聞

徐々に商業誌などでもコピペ問題が取り上げられつつある百田尚樹『日本国紀』ですが、とうとう毎日新聞(2018.12.20)で特集が組まれ、「コピペ問題」「事実誤認」「コッソリ改版」といった諸問題も取り上げられました。また、 毎日新聞が幻冬舎側に問い合わせたいきさつなども載っていましたので、これらを併せて紹介したいと思います(同時に掲載されている秦郁彦氏や辻田真佐憲氏による評については別記事で紹介します)。

また、この毎日新聞記事は、有料ながらインターネット上で読むことができます。「売り上げ好調 百田氏「日本国紀」に「コピペ」騒動 専門家の評価は?」を参照ください。

コピペ問題

まず、なにより最も重要な点は全国紙において『日本国紀』のコピペ問題が取り上げられたことでしょう。次のように説かれます。

その後さらに、インターネット上の百科事典「ウィキペディア」や、過去の新聞記事などと酷似した表現があることがSNSでいくつも指摘され、「コピペではないか」などと批判されるようになった。

として、①日の丸、②徳川家茂、③戦後の農地改革、④仁徳天皇が紹介されています。ただしこれらコピペが著作権を侵害しているのかどうか、などの機微に触れる問題については等閑に付しています。

事実誤認箇所

また『日本国紀』における事実誤認箇所として「朝日新聞の日付間違い」と「男系の間違い」の二つが取り上げられています。特に男系の間違いについては、その後、第5刷において修正が入ったことまで記されています。

事実誤認の指摘も
事実の誤りも指摘された。
天皇について説明するコラムでは「日本には過去八人(十代)の女性天皇がいたが、全員が男系である。つまり父親が天皇である」と記載されているが、実際は8人の女性天皇のうち皇極天皇=一度退位して再び皇位につく「重祚」(じゅうそ)により、後に斉明天皇=と元正天皇の2人は父親が天皇ではない。 ……
また誤りについても、女性天皇の男系について、「父親を辿(たど)ると必ず天皇に行き着く」と直されている

コッソリ改版

また当ブログがこれまで言及してきたコッソリ改変問題について取り上げられています。

増刷で少しずつ「修正」
「日本国紀」は現在5刷まで出ているが、増刷した時に文中に出典を追加したり、誤りを正したりしているようだ。……
ただし、どの部分を修正したのか幻冬舎は公表しておらず、全容ははっきりしない。幻冬舎に修正した箇所や理由などについて取材を申し込んだが、期限までに回答はなかった。同時に同社に百田氏本人への取材も申し込んだが、こちらも期限までに回答がなかった。

当ブログも再三再四、幻冬舎に対して電話やメールにて問い合わせていますが、「回答を差し控えさせていただきます」などと嘯いて全く対応しようとしません。毎日新聞という社会的権威のある媒体がやっても同じだったというのは驚きです。

まとめ

重要な点をまとめれば次のようになるでしょう。

  • 毎日新聞において『日本国紀』のコピペ問題が取り上げられたが、著作権法との関係などについては無言。(参考記事:宝島社編集部は著作権侵害を断言
  • 事実誤認箇所が複数あり、刷を重ねるごとに修正されていることが取り上げられた。
  • 毎日新聞が幻冬舎側に対して、コッソリ改版問題について問い合わたが回答は無し。

このように毎日新聞記事において取り上げられた 「コピペ問題」「事実誤認」「コッソリ改版」 の三点は、全体としては、既に当ブログで紹介している内容を要約的内容ですが、幻冬舎とのやりとりなどの新規情報もありました。

しかしなにより、これが全国紙において取り上げられたことは大きな意味を持つのではないでしょうか。

同記事に掲載された辻田氏論評にたいする当ブログの見解については下記の記事を参照ください

【3%超え】Wikipediaなどからのコピペ量を計算してみた【日本コピペ紀】

2018.11.21

【まとめ】百田尚樹『日本国紀』(幻冬舎, 2018)の関連記事まとめ

2018.11.17

6 件のコメント

      • 「信者には何を言っても無理」には同感ですが、もし信者を目覚めさせる可能性があるとすれば それはコピペ批判よりも「内容への批判」だと思います。といっても、先の戦争が「侵略だったかどうか」のような歴史認識にかかわる事とかでではなく、もっと単純な、「ザビエルをフロイスと間違える」とか「ゴールデンブックは記念碑」「マッカーサー神社」とか、つまり【この人は何も知らない】のに【よく調べもせず いい加減なことを書いてる…】と少しでも信者(読者)に見抜いてもらうことが肝心かと。
        仮にある項目がコピペ改変で丸々書かれていても内容が正しければ読者・信者にとって不利益はありません。「歴史的事実に著作権はないだろ?」と本書を擁護する人も、「自虐史観を糾すためには許容範囲」という愛国無罪も、内容の正しさが担保されていてはじめて言えること。

         百田尚樹が歴史を語る上で何の権威でもない “ただのオッサン” であることを知らしめる。

        コピペ批判は、写した行為そのものを問題とするより、百田氏のいい加減さ・杜撰さを示す一要素という視点から迫るのがより効果的かと。まともな読者が百田自慰史観の詐欺に引っ掛からないためにも そういう視点増し増しで一つ宜しく(笑)

        × いきさつなども持っていました
        ○ いきさつなども載っていました

  • 百田尚樹氏が毎日朝日をこき下ろしてCIAの傀儡日本テレビを批判しない理由は
    小説の映画を2本作ってもらったからなんでしょうね、
    櫻井よしこは「きょうの出来事」でニュースキャスターしていましたし。

  • それよりも、こんな阿呆本を別荘に持って行って読むつもりの安倍晋三という人物。
    おまけにこんな奴が改憲進めるとは

  • コメントを残す