【WiLL, 2019.1号】2019年は迫りくるディープ・ステート(ユダヤ人勢力)と日本は戦う年になる!【馬渕睦夫】

コテコテの陰謀論者・馬渕睦夫

元外交官の肩書で次々とトンデモ陰謀論を披見してしまっている馬渕睦夫氏は、今時、ユダヤ人の陰謀説を大真面目に論壇誌に書いてしまうほどのお方です。現在、保守論壇ではコミンテルンの陰謀説が大流行なのですが、その流行に逆らって敢えて古臭いユダヤ人陰謀説を語る馬渕氏の言説は非常に新鮮です。

最新号の『WiLL』(2019.1号)に収載される馬渕氏の論考「2019年を占う:世界と日本の地政学」のなかで、「2019年は「ディープ・ステート」と「各国ファースト」が全面対決:我が国は日本人の価値観を見つめ直し、皇室をお護りしよう!」とその概要を述べています。

ディープ・ステートって何?

とりあえず「皇室を脅かすディープ・ステートって何?」って思うのですが、次のように説明されます。

二〇一六年の大統領選から今日に至るまで、トランプが戦い続けている真の敵は「ディープ・ステート」です。ディープ・ステートは、国境なきグローバル経済の恩恵を受けるユダヤ金融資本を核とするアメリカのエスタブリッシュメント層で、長らくピープルを搾取してきました

トランプ大統領がそんな闇の組織と戦っているとは思いませんでした…。しかし「ユダヤ金融資本」とか唐突にユダヤ人陰謀論を挟んでくるところが香ばしくてたまりません。ユダヤ金融資本(国際ユダヤ資本などとも呼ばれる)というのは、ざっくり言えば「世界の金融を世界で操っているのはユダヤ人である」というありきたりで、かつ根拠のない陰謀説の一つとして有名です。しかし「長らくピープルを搾取してきました」って日本語何とかならなかったのかな…「人々」じゃだめなのでしょうか。

日本に迫るディープ・ステート

馬渕氏の理解によれば、①米露が接近したことや、②イギリスのEU離脱などを各国ファースト(自国第一主義)と位置づけ、なぜかこれをディープ・ステートに対抗するためだと理解します。どうも馬渕氏にとってこの世界で起こる動向は、すべてディープ・ステートと結び付けられてしまうようです。

ところで日本にもこのディープ・ステートをはじめ様々な魔の手は伸びているようです。具体的には次のような策謀が張り巡らされているそうです。

  • 働き方改革はディープ・ステートの押しつけ。キリスト教的な「労働は苦役である」という価値観を持ち込もうとしているが、これは「日本人は働くな」と言っているに等しい。日本人にとって労働は神事である。
  • 「寛大な社会を」「多様性を大切に」といった聞こえのいいポリティカル・コレクトネスは、伝統文化や秩序を破壊する。この背景にはフランクフルト学派の「あなたが不幸なのは、今の社会が悪いからだ」「既存の権威に挑戦し破壊しろ」という考え方がある。
  • 「ジェンダーフリー」や「男女共同参画」は伝統的秩序を侵略しようとするフランクフルト学派の策謀。
  • 女性宮家・女性天皇・女系天皇といったものは皇統を断絶させるためのディープ・ステートの破壊工作の一環。

などなど、ともかくこの世で気に喰わないことがあれば、その原因としてディープ・ステートとかフランクフルト学派とか実際には存在しない仮想敵を想定してしまっていることは明白でしょう。というか田中英道氏の論文以外で、フランクフルト学派陰謀論が現れるなんて感動です。

2019年はこんなディープ・ステートやフランクフルト学派と戦わなければならないなんてワクワクしますね(棒読み) 

【トンデモ】証拠はないけど常識をもって見ていれば「陰謀」に気が付く論(馬渕睦夫『和の国・日本の民主主義』ベストセラーズ, 2016)

2018年11月8日

【トンデモ】うっかり日本の世界征服を「和」だと言ってしまう保守(馬渕睦夫『和の国・日本の民主主義』ベストセラーズ, 2016)

2018年11月6日

【トンデモ】日本のメディアを支配する“フランクフルト学派”の恐怖(つくる会元会長・田中英道)

2018年11月5日



6 件のコメント

  • 陰謀論は論外としても、フランクフルト学派はいちおう人文学方面では常識的な歴史的存在なので「フランクフルト学派=トンデモ」という感じの言及はどうかという気が。
    別記事(https://rondan.net/853)でも「なんだかよく解らない左翼系の集団」と書かれていて微妙な気がしました。
    事実関係と陰謀論を区別しないと同じ陥穽に嵌る危険があるのでは。

    • フランクフルト学派の主張が私には複雑でよく解らないという意味で述べたつもりですが、誤解を引き起こす可能性もありますので、後ほど修正いたします。

  • 論壇ネットさんは馬渕睦夫さんを批判していますが、私は馬渕睦夫さんの論を肯定する立場なので、馬渕睦夫さんの論を書いてくれている論壇ネットさんに感謝です。もっと批判記事を書いて欲しいと思う。馬渕睦夫さんの論を批判することは良いことです。馬渕睦夫さんの論が知られることは日本にとって良いことです。

  • こういうのも陰謀論になりますか?

    第25代日本銀行総裁(1984-1989年) 澄田智がやった事

    その昔、日本は国民総ででバブルに踊った時代がありますたね。
    バブルを起こして潰す。奴らの詐欺手口の最たるものですた。
    バブルがはじけて今では失われた10年と言われていますが、今だに日本経済はその後遺症を引きずっています。自殺者はバブル崩壊から毎年3万人。今だにその数は変わっていません。

    その手口を見れば分かるのですがいつもワンパターンです。
    最初は甘い話でカモを釣る。こうやれば儲かりますよ。おいしい話でカモを誘います。

    そしてころ合いを見計らって真っ逆さまに突き落とす。詐欺師の典型的なパターンです。

    最初に奴らはバカスカ札束を刷って、バブルを引き起こす。銀行は貸して貸して貸しまくる。株に投資すれば儲かるよ。土地を買えば儲かるよ。そしてカモが罠にかかったころ合いで急に蛇口を閉める。貸し渋りをやるわけです。
    これをやられたら投資家はいきなり資金難に陥ります。そして、資金難に陥ったカモ達から担保として株、土地、あらゆる資産を奪い取るのです。昔からやっていることは同じです。
    いい加減気付いたらどうかと思うのですが、今だに引っ掛かっている人がいます。

    その当時の日銀総裁であった澄田智(すみださとし)と言う方をご存じでしょうか。日銀退官後は日本ユニセフ協会の会長などをやっていた方です。

    澄田さんがバブル潰しの張本人と言われています。
    プラザ合意以降、5%だった金利を2.5%に下げ、銀行は貸して貸して貸しまくった。その当時は、黙ってても銀行が頭を下げて貸しに来たという話は誰でも覚えているはずです。そういうジャブジャブ溢れた資金が株や不動産に流れ込んだ。借金しても金利は安いし土地や株を買えば値上がりするしで猛烈なバブルが起きたのですた。

    そしてバブルが膨らみきったころ合いを図って、澄田さんはいきなり公定歩合を8%、長期金利は 10%まで引き揚げた。蛇口を閉めたのですた。借金すると金利が高い。値下がりリスクのある株や不動産よりも安全な銀行預金の方が良いということで投資家は一斉に株と不動産から資金を引き上げた。土地や株は一気に値下がり=バブル崩壊と言われています。

    バカスカ金を貸し出して狂乱状態を作ってからブルを破裂させる。
    その後には膨大な焼け野原、不良債権の山だけが残る。
    それを二束三文で奴らが買い叩く。
    昔からの手口。ばればれの三文シナリオだったのですた。

    さて、それにしても、そのバブル潰しの張本人澄田さんはどのような経歴の持ち主だったのでしょうか。
    澄田さんと言えばフランスに留学した留学組で、その後ベルギー大使館、フランス大使館の一等書記官からキャリアをスタートしたエリート官僚ですた。
    そしてその後は、順調に大蔵省で出世して日銀総裁になっています。
    澄田さんとフランス財界のつながりはお父様の代から囁かれていますた。

    澄田智さんは、日銀総裁を辞めた後、ロス茶イルドフランスの旗艦、投資銀行ラザール・不レールに最高顧問として天下りしています。
    ちっとはカモフラージュでもして隠せと思うのですが、親子二代に渡って奴らの充実な部下だったという、そのまんまの経歴の持ち主ですた。

  • 働き方改革はディープ・ステートの押しつけ。キリスト教的な「労働は苦役である」という価値観を持ち込もうとしているが、これは「日本人は働くな」と言っているに等しい。日本人にとって労働は神事である。
    このくだり、ディープステート以前に結構ツッコミどころがあります。
    キリスト教的な〜価値観 の部分は、偏見にも程があると言っていいでしょう。ベネディクト会の創始者、ヌルシアの聖ベネディクトゥスは、ora et labora(祈り、かつ働け)と説いています。言葉を分解すれば、labora(労働)の中にora(祈り)があるとなります。
    ベネディクト会でなくても、時代が下り、プロテスタントが現れるとその中の一派であるカルヴァン派から予定説の形をとって、労働推進運動が巻き起こります。
    この他にも、アメリカン・ドリームの原型となった一人であるジョン・ロックフェラーに影響を与えた、ジョン・ウェスレーのものとされる「精一杯金を稼ぎ、精一杯人のために使いなさい」という格言もあります。キリスト者にとって労働とは単なる苦痛とは違ったものであるということの証左となるものはたくさんあります。
    古代の日本では確かに、労働は神事とされていました。しかし、自国のよく見えるところを他国の批判(しかも間違った前提に基づく)のダシにするのはいかがなものでしょうか。

  • コメントを残す

    メールアドレスの入力は任意です。(公開されることはありません)