【日本コピペ紀】「朝鮮人連盟発行の鉄道旅行乗車券禁止に関する覚書」について二重に間違いを侵す

隠しテーマとされる日韓関係

百田尚樹『日本国紀』の隠しテーマの一つが「日韓関係」とされ、韓国に対する憎悪感情を扇動する記述が随所に見られます。

今回、二重の間違いが指摘されたのは次の箇所。

……朝鮮人は、日本人相手に乱暴狼藉の限りを尽くした。
はじめは朝鮮人の行動を黙認していたGHQも事態を重く見て、昭和二〇年(一九四五)九月三十日に、「朝鮮人連盟発行の鉄道旅行乗車券禁止に関する覚書で、朝鮮人が「治外法権の地位にないこと」を明らかにする発表を行なった。つまり、それまでは「治外法権」を認められていたことになる

百田尚樹『日本国紀』幻冬舎, 2018, p. 434.

ここでも朝鮮人の粗暴さを強調することで、憎悪感情を煽っています。

「治外法権の地位にないこと」 を明らかにする発表ではない

このヘイト文章が二重に間違っていることが指摘されました。第一にはその内容を誤まって理解しているということ。

確かに治外法権(Extraterritoriality)という語は出てきません。

この文章を「治外法権の地位にないこと」と結び付けて考えることは、保守系ブログやWikipediaなどで頻繁に見られるロジックなので、百田氏はそれをコピペしてしまったのでしょう。

コピペ疑惑

また日時間違いまで指摘。

確かに文章を拡大すると「30 September 1946」とあります。またコピペ元と指摘されてているWikipediaも『日本国紀』と同じ間違いを犯していました。

1945年(昭和20年)9月30日にはGHQが「朝鮮人連盟発行の鉄道旅行乗車券禁止に関する覚書」で、朝連が「治外法権的地位にないこと」を発表しており、

Wikipedia 在日本朝鮮人連盟

確かに百田氏はネットの情報をコピペして使ったため、日付を間違えてしまった可能性は高いでしょう。

しかし誤った情報に基づいてヘイト発言してしまうとはトンデモないことですね。

以上、costarca氏による素晴らしい発見でした。

関連資料

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5 件のコメント

  • 「Wikipediaコピペを始めとする無駄転載主体の歴史本及びその作者」を野放しにして置く方が、余程治外法権的な状況だと思いますが…

  • これってかなり凄いのでは
    検索をかけてみても大半が「1945年」「地外法権」と誤りを含んでいるし、どの記事でも治外法権に関する結論は明らかな誤謬になっている
    ネットの風聞、常識化した誤りを正すという意味では、コピペが絡まずとも重要な指摘に思えます
    正直、この検証には感服しました

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